2023.5.26 伊勢神宮参拝
私は無神論者で信仰する教義、宗教はありません。この紀行文を読まれる方の中には自分の信仰を信じ、その信仰の教義を真摯に守られる方もおられ、不快な感情を抱く方もおられるやもしれません。が、ライオンズの“L”の字はLiberty(精神的な自由)、信仰に対しての自由です。いち旅物語としてお読みください。
私は伊勢神宮を訪れたのは過去2回あり、今回は3回目の参拝になりました。
初めて訪れた日時はすっかり忘れましたが、20年毎の式年遷宮の翌年の内宮を参拝しました。
その時、建て替えの為の旧社殿から出た白木をお守りにしたものを購入し、今でも車のダッシュボードに入れ、私の下手な運転でも事故が起きないように見守って頂いております。
2回目に訪れた時は、伊勢の神宮には内宮(正式名 皇大神宮)と外宮(正式名 豊受大神宮)があり、その2か所を同時に参拝しました。
いずれも参拝も正宮のお社の敷地外からの一般的参拝でした。しかし、平日の参拝でしたが、 多くの参拝客の間を縫うようにして正宮まで行き、お参りして来ました。流石に伊勢神宮は“日本人の心のふるさと”と呼ばれるだけのことはあるなあと感じました。蛇足ですが、1回目に訪れた時、参拝客の中に、多分、中国語を話している方が多く見受けられ、当時、結構、反日ムードのある中、日本の皇族の先祖(天照大御神)をお祀りする社に来てどう思っているのか?と不思議に思ったものでした。
当時から日本の経済はインバウンド消費、海外ツーリストが支えていたと思います。
今回の参拝に申し込んだのは、過去の2回は正宮の敷地の外側から中を拝むだけで、初めて、敷地内に入り、多くの参拝客の羨望の眼差しを感じながら参拝が出来るという理由からでした。 過去の自分も敷地内で参拝する人を羨ましく眺めていました。当日は初めに神楽殿でご祈祷して頂き、次に、心の底に響く雅楽の調べに浸りながら女子4名による巫女の舞(倭舞というそうです。)をうっとりとしながら見つめ、続いて、長身の端正な顔立ちをした男性の力強い舞(人長舞というそうです)を拝見しました。
全てが初体験で、このような貴重な経験が出来たことにあらためて参加して良かったと思った次第です。
そして、私の旅の最大の目的である正宮敷地内で参拝することが出来ました。想像では敷地内でもう一度、祈祷をして頂けるのかと思っていたのですが、敷地に入る前にお払いがあり、その後守人の先導で敷地の側面から入り、敷地内では正宮正面後方で一礼して、そして、退出するだけの数分で終わるものでした。
一切の音は禁じられ、ただ、一礼するだけのことだったのですが、日本人の心の礎、天照大御神をお祀りしている社に正対するだけでしたが、この広大で、静寂の広がる伊勢神宮に立ち、なぜか自然と、日本人としてのDNAが呼び覚まされ、国の安寧、日本人の繁栄を祈っている自分に気づきました。この平和な世を守り、後世に引き継がなければならないとの思いに気付かせて頂きました。この思いでこれからも生きていくつもりです。
最後になりますが、今回、この機会をつくって下さり、私どもを導いて下さった方々に心からの謝意を送らせて頂きます。
本当に貴重な体験を“ありがとうございました。”
文責: 旅人 L山﨑 明